実際の作品は、期間限定(これから1-2週間程度?)ですが、カンヌのサイトで見ることができます。
・下記10-11 http://www.canneslions.com/winners/film/win_2_2.htm
・下記12-13 http://www.canneslions.com/winners/film/win_2_3.htm
リストは、作品名(仮のものもあり):クライアント(国)、商品名、広告会社の順。
リストの後の星は私の勝手な評価(好き嫌い?)です。★ひとつ1点、☆ひとつ0.5点。
★5個で満点(「やられた!」)、★4つは「すごい!」、★3つは「なかなか。」、★2つは「これで受賞作?」、★1つは「おかしいんじゃない?」。
10) 『Life on the Playstation』*: Sony (UK), Playstation2, TBWA (London) ★★★
→昨年、『Mountain』で見事グランプリに輝いた、イギリスのプレステの新作が今年も金賞を受賞。”Golfers”, “Athletes”, “Traders”の3バージョン。草原や川を、無数のゴルフ・プレーヤーや、陸上選手、株のトレーダーたちが行きます。行く手には、「生き残る」ためのいろいろな罠が待ち構えていて・・・
※ゲームの世界を実際にたとえたら、というアイディアで、細かいところまでよく気が配られています。ただ、どうしても前作と比べてしまう、というか、発想の元が同じなので、そのスケール感の小ささとヌケの悪さが目立ってしまいました。
11) 『Stranger or Father?』*: L’equipe (France), L’equipe Newspaper, DDB (Paris) ★★★
→フランスのスポーツ新聞、レキップのCM。”Mother”, “Child”の2バージョン。早めに家に帰ってきたり、ベッドで寝ている子供をやさしく見つめる男性が、妻や子供から「キャー!!」と叫ばれてしまい、あわてて新聞を自分の目の前に広げて持つと、「ああ、パパか・・・」と安心される。家族からも新聞を手離さない姿しか認識されていなかった、という話。最後のスーパーは、「毎日、全てのスポーツを(カバーしている)」。
※そのくらい身近なスポーツ新聞なんですよ、という例えなんでしょうし、ちょっと笑えます。スポーツ新聞には信頼、というイメージは必要ない、ということなのかな?
12) 『Braille』: Dexia (Belgium), Axion Youth Banking, Duval Guillaume (Brussels) ★★
→ベルギーにある若者向けの銀行(?)のCM。ぱっとしない若者が、自分の顔が盲目の人から触られると点字として読める、ということが話題になり、大金持ちになってしまう。いつお金が手に入るかわからないから、自分が信頼できる銀行を持っておこう、という話。
※顔が点字になって、その顔の立体マスクや立体顔のついたお皿、といったグッズまで作ってしまうのはまあ面白いけど、それだけといえばそれだけのような気も。
13) 『Unstoppable』: Adidas (US), Corporate, TBWA/Chiat/Day (US) ★★★★
→アディダスの企業広告。バスケットボール選手のTracy McGradyが、練習場でボールを受け取り、それをドリブルしながらゴールしようと走り始めると、小さなヘリコプターや戦車などが現れて彼を止めようと大作戦を展開。結果は?
※ヘリから見た彼の顔、などはまるで怪獣映画の1シーンのようで、これはアイディア、というよりもその制作技術の素晴らしさで見せるCMですね。完成度はとても高いです。