好きな米国のCM(4) Simply Orange 『Plant Tour』

今回のCMはオレンジジュースのブランド『Simply Orange(シンプリー・オレンジ)』のCM、「Plant Tour(工場見学)」。
※「Plant」には、「工場」という意味と「植物」という両方の意味があります。

構成もとてもシンプルで、それぞれのカット別の映像に男性のナレーションが重なっていきます。

1)映像: 屋外での商品カット
  ナレーション: 「ようこそ、シンプリー・オレンジのツアーへ。」

2)映像: オレンジがたわわに実った果樹の全景
  ナレ: 「これが、私たちのプラント(工場・樹木)です。」

3)映像: 実っているオレンジのクローズショット
  ナレ: 「これが、私たちの労働者です。」

4)映像: さんさんと輝く太陽
  ナレ: 「これが、私たちの経営陣です。」

5)映像: 再びオレンジのクローズショット
  ナレ: 「ここでお気づきいただけるのは、冷凍ものや香料、濃縮といったもののないまま、最終製品に仕上がっていくということ。」

6)映像: 屋外での商品カット
  ナレ: 「シンプリー・オレンジ。誠実なまでにシンプル。」

7)映像: 夜の果樹園を背景に、フクロウが振り向く
  ナレ: 「これは私たちの警備員です。」

・・・と、奇をてらうこともなく、トリックも、ビックリも、おバカな笑いもない、本当にシンプルな作りのCMなんですが。

逆に、これだけシンプルな構成でシンプルな映像・ナレーションで真っ向勝負しているからこそ、その商品に対する絶対の自信と、それを伝えたいんだ、という強い意志を感じたのでした。

いつもいつも、何とかその商品の良さをうまく演出してコミュニケーションしよう、話題になるようなCMにしよう、とばかり考えてしまっている広告の世界で、この潔さが逆に強く心に残り、そのブランドに対するイメージと商品の特徴をしっかり、骨太に伝えているという作品。

思わず背筋が伸びました。

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